校長室の窓から
9月の生け花
華道部の生徒が、9月の生け花を持ってきてくれました。秋らしい色ですね。まだまだ、暑い日が続きますが、秋を感じられ癒されました。
令和7年度 2学期始業式を行いました。
校長講話
夏休み中の生徒と活躍
3年生は、就職に向けて職場見学や面接練習に励んだ人、希望の学校のオープンキャンパスに参加し、目標をより具体的にした人もいるでしょう。また、進学に向けて、自分の未来を左右する大切な時期と自覚し、一日も休むことなく机に向かった人もいるでしょう。そうした努力は、必ず2学期以降の大きな力となります。
部活動に情熱を注いだ皆さん。灼熱のグラウンドや体育館で、仲間と声を掛け合いながら技を磨いた日々。コンクールや発表会に向け、一つの作品を仲間と創り上げた文化部の皆さん。目標に向かって行った努力は、結果以上に、仲間と高め合った経験そのものが、皆さんの一生の財産です。
学校の外で、ボランティア活動に参加し、地域の方々や地元の小学生と交流して社会貢献の意義を学んだ人たちもいます。また、生徒会副会長が上尾市のいじめ防止シンポジウムに参加し、市内の高校生代表として立派な意見を発表してくれました。
これら一つひとつが、皆さんを人間として一回りも二回りも大きく成長させた、価値ある「夏の成果」です。どうか、自分自身がこの夏に得た学びや成長に自信を持ってください。
勉強について1学期に課題があった人は、その克服に取組みましたか?
また、自分の進路や将来について考えてみましたか?
自分の将来を考え、夢や目標、やりたいこと等を考えるためには、自分が何者なのか、何が得意で、何が苦手なのかを知る必要があります。
上尾南高校での3年間で、自分自身を見つけられるよう、本気の経験をしてください。
2学期を迎えるにあたって、3つのことを話します。
1 「勇気を持ってチャレンジをしてほしい」ということです。
すぐ目の前にある文化祭では、クラス全体で一つの目標に向かう行事が待っています。これらは皆さんにとって最高の「チャレンジの舞台」です。
何も、特別なことである必要はありません。クラスのリーダー役に手を挙げること。議論の中で、周りと違っても自分の意見を伝えること。まだ話したことのない級友に、自分から声をかけること。苦手だからと避けてきた役割に、あえて足を踏み入れてみること。これら一つひとつが自分自身の殻を破る、立派なチャレンジです。
また、授業や探究活動でも自分の意見を発表したり、積極的に周りの友人と相談し、レポートをまとめることがあると思います。部活動でもより良い成果を得るため、試合で勝つために、難しい課題に挑戦したり、新たな技術にチャレンジしてください。
もちろん、チャレンジには「失敗したらどうしよう」という不安がつきものです。しかし、本当の失敗とは、うまくいかなかった結果そのものではありません。本当の失敗とは、何もしないこと、挑戦から逃げてしまうことです。たとえうまくいかなくても、勇気を出して行動した経験は、皆さんの中に必ず残ります。
2 勇気を育むために
どうすれば不安を乗り越え、その勇気ある一歩を踏み出せるのでしょうか。ヒントを三つお話しします。
一つ目は、「完璧を目指さず、小さな一歩から始める」ことです。どんな登山も、最初の一歩から始まります。「クラスをまとめよう」と気負う前に、まずは隣の仲間としっかり話してみる。その小さな成功体験の積み重ねが、大きな自信へと変わります。
二つ目は、「『何のために』という目的を明確にする」ことです。「クラスのみんなに楽しんでほしい」「昨日の自分に勝ちたい」。その挑戦が、「何のため」「誰のため」なのかを確認してください。目的がはっきりすれば、不安は乗り越えるべき「課題」へと意味を変えるはずです。
三つ目は、最も大切なこと、「一人ではないと知る」ことです。周りを見渡してください。ここには、共に汗を流す仲間がいます。アドバイスをくれる先輩や後輩がいます。そして、皆さんを全力で支える私たち教職員がいます。学校とは、安心して失敗できる場所です。困った時に誰かに相談すること、頼ることも、立派な勇気の一つです。
3 本気で取り組むことで自分がわかる
そうして育んだ勇気をもって物事に本気でぶつかった時、皆さんには何より大きな報酬が待っています。それが、「本気で取り組むことで、本当の自分がわかる」ということです。
本気で取り組むと、普段は見えていなかった自分の姿が見えてきます。「こんなに粘り強かったのか」という自分の可能性。「実は人前に立つのが苦手だった」という、向き合うべき弱さ。「仲間の成功を、自分のことのように喜べる」という温かい心。これらは、本気で物事と向き合ったからこそ得られる、かけがえのない自己発見です。文化祭や体育祭は、壮大な「自己発見の実験場」です。結果以上に、その過程で「本当の自分」のかけらを見つけることこそが、皆さんを人間として深く、大きく成長させてくれます。
最後に、最も大切な話をします。「命」についてです。
皆さんの命は、何にも代えがたい、たった一度きりの宝物です。そして、その命は、決して一人だけで輝いているわけではありません。家族や友人に支えられ、今、皆さんはここにいます。だからこそ、まず自分自身の心と体を、何よりも大切にしてください。そして同時に、周りにいる仲間のことも、同じように大切に想い、尊重してください。
長い2学期、時には勉強や人間関係で、心が苦しくなる日もあるでしょう。そんな時は、どうか一人で抱え込まないでください。「悩みがあれば、誰かに相談してください」。悩みを言葉にして伝えることは、自分を大切にするための、非常に勇気ある行動です。この学校には、皆さんの話を真剣に聞く準備ができている先生方がいます。保健室の先生もいます。私たちは、いつでも皆さんの心に寄り添う準備ができています。
3年生は、進路を決定する正念場です。団体戦です。仲間と支え合い、最後まで走り抜いてください。2年生は、学校の中心です。リーダーシップを発揮し、学校全体を盛り上げてください。1年生も、高校生活に慣れ、いよいよ本領発揮の時です。主体的に行動し、多くのことに挑戦してください。
さあ、2学期のスタートです。皆さんが多くのチャレンジを通して、自分でも知らなかった新たな自分に出会い、心身ともに健やかに成長していく姿を楽しみにしています。実り多き、素晴らしい学期にしていきましょう。
令和7年度1学期終業式を行いました。
校長講話
さて、1学期を振り返ってみたいと思います。
部活動です。この後、表彰式で披露されると思いますが、表彰される部活動以外でも多くの部が南部予選を勝ち抜いて県大会に出場する成果を上げてくれました。誇りにしてください。校長室から見ていると、徐々に活動内容が活発になっているのを感じます。これからも、毎日を大切にして頑張ってください。
6月に体育祭がありました。素晴らしい体育祭だったと思います。生徒が主体的にかかわって、体育祭を運営し、一人一人がたくさんの種目に参加し全力を尽くし、全力で仲間を応援する姿は、見ていて気持ちがよいものでした。体育祭で私が一番感動したのは、その準備です。前日の雨で、順延となり当日の朝にラインを引いたり用具の準備をしなければならないことになりました。当日、朝7:30には、何十名もの体育委員や部活の生徒が集まり、先生方の指示を聞き分担して効率よく準備していました。これは、当たり前のことではないと思います。
先日あった、進路探究、総合的な探究の時間では、各学年に分かれてテーマを持った主体的な学習活動や、身近な社会問題についての発表など皆さんが、工夫して積極的に取組んでいたと聞いています。
校外の活動では、7月13日に上尾市内の子供会にボランティアとして13名の生徒が参加し、小学生の子供たちのお世話をしてくれました。参加した子供たちが非常に喜んでくれていました。
普段の生活の中で、元気のよい挨拶、身だしなみがしっかりしている、時間を守って行動できるなど、上南生の良いところを見させてもらいました。
朝、校門に立っていても、元気に気持ちよく挨拶してくれる生徒がたくさんいます。ほとんどの生徒が自転車で通学していますね。学校周辺は、道が狭かったり、危険なところが多いので交通安全には十分気を付けてください。
さて、良いところがいっぱいある上尾南高校ですが、皆さん一人一人がより輝くには、何が必要でしょうか?
皆さんが、輝いているときは、どういう時ですか?私は、皆さんが、「本気」で取り組んでいる時ではないかと思います。日々の授業でも、探究活動でも、部活動でも、ボランティアでもです。ただ、漠然と日々を過ごすのではなく、自分から積極的に取り組む。
どうしたら、より多くの知識を深く学ぶ、より成果を出せるか、わかりやすく説明プレゼンテーションする、より良い成績、記録を出す、試合でより強い相手に勝つ、こういった身近な目標に「本気」で取り組んでください。
そこで、大切なのが、始業式で2・3年生に話した「元気」「勇気」「根気」です。
「本気」で取り組むためには、まず、「元気」が必要ですね。周りに流されずに「勇気」を持って自分から一歩前に踏み出してください。新しいことにチャレンジしてください。そして、その「本気」の活動、チャレンジを1回だけで終わらせずに「根気」を持って継続してください。それをしたのが、先ほど紹介した皆さんだと思います。
ただ、「本気」で取り組むと、思うようにならなかったり、周りの人たちと意見が合わなかったりすることがありますね。それは、「本気」で取り組むから起こることで、皆さんが成長していく過程の中では必要なことだと思います。そうした思い通りにならないとき、意見の違いがあったり、感情的になりそうになったら、深呼吸をしてみてください。そして、少しその相手から距離を置いて、「想像力」働かせてください。
思うようにならない相手は、どうして自分と意見が違うのか?その仲間は、これまでどんな取組をしてきたのか?自分のこれまではどうだったのか?相手の立場や想いを想像してみてください。そして、相手も自分と同じ高校生、人間です。そのことを思い出してください。どうしても、自分や仲間だけで解決できなければ、先生方に相談してください。決して、そのイライラをSNSにあげたり、相手を中傷するようなことはしないでください。
明日からの夏休みです
3年生の皆さんは、夏休みに、進路活動が本格化します。 計画や準備は抜かりないですか。長いようで短い夏休み、何をやるのかしっかりと目標を立てて取り組んで欲しいものです。 応援していますので、頑張ってください。
2年生は、これから学校の中心ですね。夏休みの部活動、9月の文化祭の準備等、中心としてリーダーシップを発揮してください。自分の進路にも思いをはせ、希望の進路先のオープンキャンパスや見学をしてみてください。
1年生は、高校生としての初めての夏休みです。1学期を振り返り、学習に課題のある人は、ここでその克服に取組み、2学期以降につなげてください。部活動に積極的に取組、自分の進路や将来について考えてみましょう。
最後に、夏休みが終わる頃、2学期が始まることを重く感じる人がいるかもしれません。辛いことがあったら、話を聞かせてください。話をすれば気持ちも楽になります。そんなことがあったら、担任、顧問の先生や、自分が話しやすい人に話をしてみてください。それがしにくければ、いろいろな相談窓口がありますので、気軽に相談してください。
それでは、2学期に、先生方と、そして、友達と笑顔で再開しましょう。
6月の生け花
華道部の1年生が、6月の花を飾ってくれました。 真(しん) 副(そえ) 控(ひかえ)のバランスで生けられ、立体感を出しているそうです。奥が深いですね。
部屋が華やぎました。ありがとうございます。
本日、体育祭を実施します
1日、順延しましたが、予定通り体育祭を実施ます。
良い体育祭となるよう、生徒たちが主体的に事前の準備をしてきましたが、、当日朝も、体育委員や部活の生徒が集まって準備をしています。
現在、朝7:30です。
生け花をいただきました
先日、華道同好会の皆さんから、生け花をいただきました。本校の華道同好会は、日本の伝統的な文化である、華道を愛好する部活動です。いただいた生け花で校長室が華やかになり、私にとってのオアシス(癒し)になりました。ありがとうございます。
令和7年度始業式を行いました。
満開の桜の中、元気あふれる在校生とともに、始業式を行いました。
【第1学期始業式 校長講話】
本校は、部活動が盛んで気持ち良い挨拶がしっかりでき、明るく元気のある学校だと、評判でした。これから授業やいろいろな活動が始まり、皆さんの元気な姿が 見られるのを心待ちにしています。特に、校長室からグランドを見ると手前と奥に桜があり、その間を元気に走り回る生徒の皆さんを見るのが楽しみです。
さて、本校の目指す学校像は「自分らしく未来に生きる力を育てる一人一人が輝く学校」です。皆さんが生きる未来の社会はどんな社会でしょう?一言でいうと変化の激しい社会ではないでしょうか。世界的な気候変動による大規模災害、物や情報が世界中で交流していてその影響が私たちの生活にも直結していますね。
次に何が起こるのか、予測が難しい世の中になっていますし、未来はさらに予測が難しい。
そこで生きるために必要な力はどんな力ですか?正解が何かはわかりませんが、私が大切だと思っていることは、どんな世の中になっても、その状況の中で、周りを見て自分をしっかり持ち、自分なりの判断ができることだと思います。そのためには、皆さんにはまず身近なことを大切にしてほしいと思っています。
私は、皆さんに「元気」「勇気」「根気」3つの気を持ってもらいたい。
一つ目は、「元気」です。
「元気があれば何でもできる」といった人がいましたが、元気は行動のエネルギー源ですね。本校の良い伝統、「元気のよい挨拶」はその一つですね。また、身だしなみを整え、時間を守るなどの基本的な生活習慣がしっかりしていることは、どんな社会でも周りの人と円滑な関係を作る上で、プラスになる良い習慣です。
二つ目は、「勇気」です。
自分がやりたいことや、やった方がいいと思うことがあっても躊躇してしまうことがあります。そんな時に、少しの勇気をもって行動してみてください。失敗を恐れずに、「まず、やってみる」行動に移してみると、それが本当に自分のやりたいことだったのか、そうでもなかったのか、自分に向いていたのかがわかります。勇気をもってやったことが、結果的に上手くいかなくてもそのやり方に課題があることがわかり、次に同じ状況になったら修正して対応することができます。そして、そこに学びがあります。 もし、その時に行動しなかったら、いつまでもそのやり方が迷ったままになり、いざというときに自信を持って行動できません。
三つ目は、「根気」です。
「継続は力なり」よく言うことわざです。同じことを繰り返しているようですが、日々繰り返す中で、思い通りにいかないことや、気持ちが続かなくなることもあるでしょう。そうした中でも、それに向き合い日々あきらめることなく前に進んでいく。その繰り返しで、自分の好みや得意・不得意がわかってくるし、少しずつ自分を軌道修正していくことが成長につながります。また、それを積み重ねることで、自分が本当にやりたいことや、傾向が見えてきて、「自分」がどんな人間なのかが、わかってくるはずです。
「元気」「勇気」「根気」をもって、今年1年過ごしてみてください。それを実践できれば、きっと1年後に成長した自分に出会えるでしょう。期待しています。
校長 小茂田 佳郁(こもだ よしふみ)
離任の挨拶
令和4年度から3年間、上尾南高校で勤務をさせていただきましたが、令和7年3月末を持ちまして異動することになりました。
上尾南高校では、素晴らしい生徒たち、教育への篤い思いを持つ教職員、温かな保護者の皆様に囲まれ、本当に幸せな時間を過ごすことができました。何より、生徒たちが将来の夢を追い求めて、笑顔で卒業していったのは嬉しいことでした。皆様にこのHPの場を借りて、心より感謝申し上げます。
上尾南高校の今後の発展を願っています。学校関係者の皆様、これからも引き続き上尾南高校をよろしくお願いいたします。
【修了式】素晴らしい生徒たち
本日、修了式を行いました。毎回のことですが、本校生徒は、落ち着いて話を聞くことができ、本当に素晴らしい生徒たちです。この姿勢は、生徒たち本人が持っている力を、今後、一層伸ばすことに繋がっていくことでしょう。生徒たちの来年度以降の活躍を願ってやみません。
【修了式 校長講話】
今日は修了式、今年度の締めくくりの日です。この1年を振り返って、充実した日々を過ごすことができたでしょうか。皆さんは間もなく進級し、2年生はいよいよ学校の中心となり、1年生は新入生を迎える先輩となります。上尾南高校を支えていく存在になりますので、活躍することを願っています。
さて、今日は、先日の卒業式の話から始めます。卒業式では、卒業証書授与、送辞、答辞、校歌等、生徒の姿が注目される場面がたくさんありました。その中で、私は、卒業証書授与の際、担任の先生から名前を呼ばれた時の卒業生の「返事の声」と「顔」がとても印象的でした。
次々と響く大きな返事は、とても気持ちの良いものでした。参列された皆さんもその雰囲気を感じたのではないでしょうか。生徒たちが自ら大きな声を出して、卒業式を楽しんでおり、本当に清々しく聞くことができました。まさに、「元気のよい上尾南高校生」を体現していたと思います。
そして、返事をして立ち上がった時の表情。これはステージの上に立っている私だけが見られる光景ですが、卒業生たちが本当に良い顔をしていました。3年間を振り返ると、楽しいこともあれば、辛いこともあったことでしょう。それぞれの思いを胸にしながら、「上尾南高校での高校生活が充実していた」。そう感じているように見えました。皆さんも、卒業する時は、今年の卒業生と同じように、自信をもって巣立って欲しいと思います。
1日は24時間、高校生活は3年間。これは、誰にとっても平等ですが、使い方は無限でそれぞれです。時には、回り道をしなくてはならないこともあるでしょうが、誠実に一生懸命に過ごすことが大切だと、私は考えます。
上尾南高校の卒業式の午後に、(本校と同じ敷地にある)上尾南分校1期生の卒業式が行われました。その中で、後輩の生徒がこう語っていました。「『一生懸命は格好いい。』ということを先輩から教わった。」と。分校の生徒は少人数であったため、卒業生にとって大変なこともあったでしょうが、1期生の姿は、しっかりと後輩に伝わっていました。
皆さんの高校生活も同じです。勉強や部活動、得意不得意はそれぞれですが、成果がすぐに出るとは限りません。じっくりと変化や結果を待つことも大切です。まずは、本気スイッチをオンにし、それを継続させ、一生懸命に取り組みましょう。私たち教員一同も、皆さんの成長を願い、本気になれるよう支援していきます。皆さんが主体的に取り組める環境を作り、困った時には手助けをし、全力でサポートします。
私が本校に勤務した3年間で、生徒の皆さんに機会あるごとに伝えてきたのは、本校の校訓、「誠実」でした。誠実に生きることは、周りの人の応援に繋がります。努力の積み重ねは、きっと良い結果をもたらすでしょう。
これからの人生、皆さんには無限の可能性があります。それぞれの夢の実現に向かって力強く歩んでいってください。
それでは、新学期に、先生方、友達と、元気に会いましょう。
卒業証書授与式
本日、卒業証書授与式を執り行いました。223名の卒業生が本校を巣立っていきました。本校生徒の育成にあたり、これまでご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
【校長式辞】
3月に入り、思わぬ雪に見舞われましたが、梅が咲き誇り、季節は確実に春へと移り変わっています。
本日は、ご来賓のPTA副会長、学校評議員の皆様をはじめ、保護者の皆様、在校生らとともに、かくも盛大に第46回卒業証書授与式を挙行できますことを、誠に嬉しく存じます。本校を代表し、深く感謝申し上げます。
ただ今、卒業の呼名をし、卒業証書を授与いたしました223名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
上尾南高校は、再来年に50周年を迎えます。卒業生の総数は皆さんを含めて、14、597名となり、多くの先輩方が地域を中心に活躍しています。地域の企業や教育機関、行政との連携の中で、「私は上尾南高校の卒業生です。」とおっしゃる方に出会う機会も多く、上尾南高校の絆を感じることができます。本校にも、皆さんの先輩が勤務しており、卒業生との繋がりが広がっていくことに嬉しさを感じています。
振り返れば、皆さんが入学した3年前は、新型コロナ感染の影響が残っていて、不安の中で高校生活が始まりました。学級閉鎖になったり、部活動の練習や大会出場に制限がかけられたりしたこともありました。しかし、2年生の5月に制限が緩和され、少しずつ、現在の状況に近づいてきました。
その中で、本校で今も語られ続けている修学旅行の取組の様子は、皆さんの素晴らしさを象徴しています。「旅行先の観光大使として、誰かを幸せにする旅行企画をフィールドワークする」というテーマで探究活動を行い、その発表が立派であったと評価を得ました。
また、本校で初めて取り組んだ教員の引率なしでの班別行動では、広島の宮島から大阪までの移動において、全員が遅刻なく移動を完了するという実績を残しました。生徒に任せれば、立派にやり遂げることができるということを示してくれました。まさに、上尾南高校の新しい歴史ができあがった瞬間でした。
さて、皆さんは今日高校を巣立っていきます。卒業後の進路に期待を膨らませていることと思いますが、これから先の人生の長い道は、平坦で歩きやすい一本道とは限りません。分かれ道や曲がり角があり、霧に包まれ先が見えない時もあれば、険しい山道もあります。しかし、寄り道しながら進むことで、楽しいこともたくさんあるでしょう。道端に咲く花など季節の変化に感動したり、様々なことに好奇心を持っていれば、新しい発見があったりするのではないでしょうか。
小説「赤毛のアン」で、主人公のアンは、こう語っています。
「私は曲がり角のある道が大好きだ。次の角を曲がったら、一体どんな景色なのか、どんな人と出会い、どんな出来事が待っているのか、わくわくする。」と。
曲がり角のある人生を楽しいと思うか辛いと思うか、受け止め方はその人次第でしょうが、人生失敗なく真っすぐに進むことなんて、まずあり得ません。どんなに成功している人でも、たくさんの失敗をしているし、困難な局面を乗り越えています。人生、先が予測できないから面白い。仲間と苦楽を共にしながら進んでいけば、そこには成長した自分たちがいる。キラキラときめく素晴らしい世界があるのではと思います。
そして、若い頃の情熱は何より力強いものです。青春時代にしかできないことがある。「若い人たちは教えられるより刺激されることを欲する。」と言われます。真っすぐな道は、マンネリ化するだけで、曲がりくねった道こそ、人生に興奮をもたらしてくれるものです。
そうは言っても、曲がり角の先に何があるのか、皆さんが不安を感じるのは当然です。3学期の学年集会で学年主任の先生が、「皆さんの人生の長さを1日に例えると、まだ、朝の5時過ぎである。」と話されたのを覚えていますか。皆さんはまだ成長の途中であり、自分自身の力も氷山の一角しか見えていません。真の能力は、これから少しずつ姿を現してくることでしょう。
どうか失敗を恐れないでください。
先日の予餞会で、在校生が歌ってくれた「栄光の架橋」は、オリンピックの応援ソングとして知られていますが、実は、栄光を称える歌ではなく、挫折を味わって、そこから復活していく歌です。「ゆず」のお二人は、この曲について、「勝者の歌ではなく、敗者の歌を書こうと思った。僕たちは成功もしているけど、惨めな思いもたくさんしている。だから、いろいろな思いを書こうと思った。」と語っています。辛い経験をして、そこから復活してきているのは、選手だけではない。私たちも一緒です。私たちの人生と重なるからこそ、愛される曲になったのでしょう。
人生は、思いどおりにならないのは当たり前です。失敗や挫折を恐れずに、持てる力を最大限発揮し、挑戦していきましょう。夢の実現に向けて、粘り強く努力を重ね、自らの人生を切り拓いていってください。
卒業生の皆さんが、私たちとともに上尾南高校で過ごすのは今日が最後となり名残惜しい思いでいっぱいです。しかし、上尾南高校で過ごした3年間は「一生の宝物」です。これからも、励まし合い笑いあった仲間とともに、自信をもって、一歩一歩突き進んでいってください。
そして、進むべき道に迷った時、周りの人からアドバイスを受けることもあるでしょう。その際、「最後の答えは自分で見つける」ことを習慣にしてください。曲がり角の先には、きっと素晴らしい世界が待っていることでしょう。
卒業生の皆さんの輝かしい未来と、これからの活躍を心から祈念し、式辞といたします。
令和7年3月8日
埼玉県立上尾南高等学校長 秋元 俊一